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香典返しののしは必要?失敗しない掛け方や書き方を知ろう

ギフト・贈り物

熨斗とは?

心からの感謝の気持ちと誠意を表すために贈りものに掛ける熨斗(のし)。
中には、贈りものに掛ける紙を熨斗だと勘違いしている人もいることでしょう。
まずは混乱されやすい熨斗とのし紙の違い、のしの意味について説明します。

熨斗とは、色紙を折って上が広く細長い六角形にし、細く切ったのしあわびをその中にはりつけたものをいいます。
お祝いなどの進物に添えるもので、その熨斗がプリントされている紙にことをのし紙といいます。
ちなみに、表書きに何も描かれていないものを無地のしと言います。

日本にある古くからの習慣で、日本の贈答の特徴ともいえるものです。
熨斗は、ナマモノ以外の贈りものに貼るのが一般的です。
反対に、魚や肉などの生鮮食品には熨斗は不要とされています。

また香典返しとは、お通夜や葬儀で故人にお供えしていただいた香典へのお返しのことをいいます。
返礼品とも呼ばれる香典返しは、一般的には四十九日の法要を終えてから香典返しを渡すのが一般的ですが、葬儀の当日にお菓子などをお返しする場合もあります。

香典返しの贈りものには熨斗は不要?

香典返しのしは上記で説明したことから、ナマモノをお供えするのがタブーである仏前へのお供え物にも熨斗は不要となります。
これは、熨斗が不要と言うことであり、お供えや香典返しに掛ける「掛け紙」は、不要ということではありません。
熨斗が描かれている紙を「のし紙」と呼びますが、熨斗が描かれていないものを「掛け紙」といいます。
香典返しには熨斗は不要ですが、水引が描かれた掛け紙は、きちんと掛けて感謝の気持ちを贈りましょう。
たとえ500円ほどの低価格の品物であっても、掛け紙を掛けれる形状であれば掛けて贈るのがマナーです。

香典返しに使用する掛け紙の種類は?

法要の際に使用される掛け紙の種類は、種類だけではありません。
ここでは、香典返しで使用される掛け紙の種類とどういった場合で使用するかを解説します。

香典返しに使用する掛け紙は3種類あります。
黒白のし(蓮(はす)の花の絵があるもの)、黒白のし(蓮の花の絵が無いもの)、黄白のしの3種類です。
これら3種類の掛け紙に違いについて解説していきます。

黒白のし(蓮あり)

香典返しに使用される水引は、全て結びきりです。
その中でも、黒白(藍銀)の水引には、蓮の絵が描かれているものと、黒白の水引のみのものがあります。
黒白の水引の掛け紙で、蓮の絵が描かれているのしは、仏式にのみ使用されます。
仏式での香典返しの場合は、黒白の蓮の絵が描かれている掛け紙を選ぶとよいでしょう。

黒白のし(蓮なし)

黒白の結び切りの水引のみの掛け紙は、仏式に限らず、神式やキリスト教など仏事全般に使用することが出来ます。
関東から東北、九州のほうまで広く一般的なものです。
関西から西日本を中心とした地域でない場合で、仏式かどうかわからない、もしくは神式やキリスト教や無宗教の場合は、黒白の水引の蓮の絵が描かれていない掛け紙を選びましょう。

黄白のし

京都や大阪など関西から西日本を中心とした地域では、黄白のしと呼ばれる黄色と白色の水引の掛け紙が一般的です。
黄白のしには、蓮の絵が描かれていないので、天理教や神式、キリスト教や無宗教でも使用することができます。

掛け紙の書き方について

香典返しに掛ける掛け紙の書き方について詳しく解説していきます。

文字の色は黒色

「薄墨」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
香典袋に書かれている名前は、薄墨で書かれていることが多いので、香典返しの熨斗の文字も薄墨でなければいけないと思っている人もいるようです。
基本的なルールとしては、四十九日を迎える前までは薄墨で書き、四十九日後であれば濃い黒色で書きます。
薄墨には、突然起こった不幸に慌てて用意をすることから、十分に墨をする時間がないままに書いてしまったという意味や、悲しみで涙がこぼれ、墨を薄くしてしまったという意味が込められています。
したがって、一周忌や三回忌、七回忌など、四十九日後には黒い色で掛け紙に書いても問題はありません。
表書き(のし上)とのしの名前(のし下) で色の濃さを変えてしまうのはマナー違反なので注意しましょう。

一般的には「志」や「満中陰志」

表書き(のし上)で多く用いられるのが「志」です。
「志」は、仏式での一般的な表書きの書き方です。
志には、気持ちという意味が込められており、心ばかりのお返しという意味で贈ります。
仏式のほとんどの場合が「志」ですが、西日本では「満中陰志」と書くのが主流です。
満中陰志とは、仏教で使われる言葉で、故人が亡くなった日から四十九日の間を「中陰」と呼び、その期間が満ちて忌明けを迎えることが「満中陰」です。
故人の霊が忌明けを迎えて成仏したことに対して感謝の気持ちを表すことから、忌明けのことを「満中陰志」と呼びます。

志に似た文字で「寸志」と聞いたことがある人がいると思いますが 「志(こころざし)」と「寸志(すんし)」では大違いです。
「寸志」とは目上の方から目下の方への感謝やお礼の気持ちを表した金銭や品物のことで 「ほんの気持ち」といった意味合いがあり、紅白水引ののし紙が一般的です。
一文字違いで大変失礼になるので、間違えないように気を付けましょう。

神式やキリスト教は「偲草」

香典返しは、仏式の習慣であり神式やキリスト教(カトリック、プロテスタント)では“香典返しという習慣はありません。
しかし、神式やキリスト教では「五十日祭」や「昇天記念日」にそれぞれ香典返しにあたる品物を贈るのが一般的です。

のしの表書きは、仏式同様「志」に加えて「偲草(しのびぐさ)」が使用されます。
地域やそれぞれの家で「偲び草」と書き記す場合もありますが、どちらでも問題ありません。
この言葉には、故人を懐かしむ気持ちに代わって粗品をお渡ししますという意味が込められています。

無宗教は「志」

無宗教の場合は、宗教に関係なく使用できる「志」を使用します。
特に形式にこだわらないという場合には、のしを掛けずに 落ち着いた色の包装紙で包装のみでも構いません。

法事の時は?

初めてのお盆である初盆(新盆ともいいます)、一周忌や三回忌の法要のお返しなど、 同じ弔事のお返しでも地域や宗派によってのし紙書き方が異なるので注意しましょう。

のしの下に書く名前は喪主の名前

一般的に熨斗の下部には、施主のフルネームか名字のみ、もしくは喪主の名字に「○○家」とつけて印刷します。
読み方(ふりがな)は必要ありません。
香典返しののし下に名前を書かないことや、名前なしで贈ることはあまりないので、書いたほうが無難でしょう。
中には家族のフルネームを連名で書くといったことや、喪主と兄弟の連名を書くと認識している人もいますが、基本的にのしの下に連名で書くことはありません。

香典返しの熨斗は内のし?外のし?

香典返しの品物に掛ける掛け紙について、内のしにするべきか外のしにするべきか掛け方に悩む人も多いでしょう。
香典返しの熨斗の掛け方について説明する前に、内のしと外のしについて解説します。
まず、内のしとは、包装紙の内側に掛ける熨斗の掛け方のことを指します。
内のしの場合は、包装紙の内側に熨斗が掛けられているので、パット見で贈りものの用途がわかりません。
したがって、控えめな気持ちで贈る際に内のしが使用されます。

一方、外のしは、包装紙の外側に掛ける熨斗の掛け方のことを指します。
外のしは、ひと目見て贈りものの用途が分かるので、贈りものの目的をはっきりと伝えたい時に使用される掛け方です。

香典返しの場合、故人を供養する弔事の贈りものなので、内のしが一般的です。
しかし、香典返しの品物を直接手渡しする場合は、贈りものの目的と香典への感謝の気持ちを表す意味で、外のしを掛ける場合があります。
他にも、地域によっては外のしが一般的という場合もあるので、香典返しの品物を用意する前に確認すると良いでしょう。

香典返しに挨拶状は必要か?

挨拶状には、直接渡せないことへのお礼を書きます。
そのため、香典返しにお礼状が必要な場合は、香典返しの品物を郵送で自宅に届ける場合です。

香典返しの挨拶状(お礼状)については、以下の記事で詳しく説明しています。

香典返しに挨拶状は必要?挨拶状が必要な場合と書き方のマナーを解説!

正しい知識を持って相手に感謝の気持ちを伝えよう

日本の贈りものの象徴でもある掛け紙。
お祝い事や御礼の品、仏事ごとなど、さまざまな種類があり、いざという時にどの熨斗を使用すればいいのか、そもそも熨斗は必要ないのか、悩んでしまうこともあるでしょう。
のしの掛け方については、職場関係の人へカタログギフトや商品券、商品をセットで贈る場合には金額の高いものに掛けるなど、他にも一般的なマナーがあります。
どのような形で贈るかを考え、渡す前に相場などマナーを調べておきましょう。
お店によっては、購入店舗で無料でのしを用意してくれるとこもあるので事前に確認してみましょう。
弔事ごとは特に、突然起こる出来事です。最近では、昔ほどしきたりや昔ながらの慣習にとらわれることが少なくなってきましたが、それでもいざというときのために大人の振る舞いがしっかりできるように、最低限のマナーを押さえて相手に失礼のないようにしたいところです。不祝儀の時だからこそ、礼儀を重んじて故人を偲んでくれた人への返事や感謝の気持ちをしっかりと相手に伝えましょう。

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